日本−ウルグアイ友好親善協会 ニュースレター No. 3

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1998年3月

真夏のウルグアイ

南米は1月、2月が夏休み(サマー バケーション)のシーズンで、多くの人々が長期休暇をとります。特に2月には、各国でカーニバルが行われます。一番有名で、華やかなカーニバルがリオ デ ジャネイロのカーニバルです。ウルグアイでも、2月23(月),24(火)日はカーニバル祝日で休みです。28日までの1週間は休みにする会社が多く、毎年2月の最後の週はカーニバル ウィークで、この週は仕事になりません。

イタリアの首相、ウルグアイ訪問される。

(左手がウルグアイのサンギネッティ大統領、中央がイタリアのロマノ・プロディ首相)

(国会議事堂を見学される)

 

(ウルグアイの女性労働大臣にヨーロッパ式の挨拶をするプロディ首相)

(代表たちに挨拶をされる)

3月3日イタリアのロマノ プロディ首相がウルグアイを訪問されました。大統領官邸にサンギネッティ大統領を訪ね、国会議事堂も訪問されました。上院議長のバタージェ副大統領が国会議事堂の中を案内しました。

 

 

ウルグアイの国会議事堂は1913年にイタリアの建築家カエタノ モレッティによって建造された物で南米の中では、ひじょうに美しい歴史的建造物として有名です。建物の内部にも外部にも、ウルグアイ産の85種類の色の違った大理石が使われています。特に、VIPを迎える2階の迎賓室は、イタリアで細工された天井、壁飾りが壮麗で、多くの金箔が使われた豪華な部屋になっています。

 

プロディ首相は、2日間の滞在中、財務省、産業省、労働省の各大臣とも会談されました。

 

フロリダ県(首都モンテビデオから北方に約100km離れた所にある)に工業団地を造成するプロジェクトに、イタリア政府が2千万ドルの投資をする約束をして行きました。ウルグアイの国民の約30%はイタリア系移民の子孫ですから、イタリアとの関係は深く、その代表者達とも会われました。

 

ウルグアイ滞在中、プロディ首相は最高のVIP待遇を受けました。数台の車の前後に警備の車4台、白バイが20台、医療用救急車が1台付き添って、サイレンを鳴らしながら走り、ホテルの周りには、50人の軍人達が自動小銃を持って、警備に当たっていました。

3月はいつもは休み明けで、なかなか皆、本調子でなく、ビジネスはスロー ペースと言うのが通常でしたが、3月早々に国賓の訪問でウルグアイは緊張し、通常のビジネス ペースに入った感じです。


駐ウルグアイ石和田洋大使に、感謝状贈呈さる。

(ポニノ国立農業試験所所長より感謝状を受け取る石和田駐ウ大使)

日本との関係においては、1993年3月から始まった、5年間のJICAによるウルグアイへの技術援助協定が終了しました。2月19日タクアレンボウ県(モンテビデオから北方に約500km離れた所にある)のINIA(国立農業試験所)において、ボニノ所長から日本の石和田洋大使に感謝状が贈呈されました。ボニノ所長は、1987年に日本からウルグアイに森林に関する技術援助が始まった時の牧畜、農業、漁業省の大臣で、日本と技術援助協定を結んだ当事者です。今回終了した技術援助は、タクアレンボウ県の国立農業試験所において行った、ユーカリの木などの種子の研究に対して行われたものです。遺伝子操作などで、より成長の早い、収穫率の良い、病気にも強い種を作る目的で行なわれました。

ウルグアイのユーカリの木は、大きく分けて2種類あります。白いユーカリと呼ばれているEucalyptus Globolusと赤いユーカリと呼ばれているEucalyptus Grandisです。ウルグアイでは東部地方では、白いユーカリが植林され、ウルグアイ川に沿った西部地方では、赤いユーカリが植林されています。白いユーカリの方が木の密度が高く、水分の含有量が少ないと言われています。パルプにするには、この白いユーカリの方が良いと言われています。ユーカリの木は約8年で収穫できます。松ノ木も海岸線には多く植林されていますが、収穫までに約15年~20年かかります。木材チップにすると、値段はそんなに変わらないので、ビジネスとして植林するには、ユーカリの木の方が収益が大きくなります。それでウルグアイでは、ほとんどの新規造林はユーカリの木が植えられています。

 

1997年のウルグアイの木材輸出は、丸太で70万トンでした。ウルグアイ政府は森林増設の為、1ヘクタール当たり、220ドルの苗木援助金出してきましたので、ここ数年で多くのユーカリの森林ができました。森林は約40万ヘクタールあり、2000年以降の木材産出量は、800万立方メートル、3億ドルとなると推定されています。勿論数年後の木材価格がどうなるかわかりませんが、基本的には紙の需要は全世界的に年々大きくなっていますし、世界の天然の森林は年々伐採されて減少していますので、人工森林からの木材生産が要求されています。

日本の農林省の1997年林業白書によると、日本の産業用材の輸入は世界各国の輸入合計の約40%を占めています。製紙工業では、全世界合計で2億4千万トンの各種紙製品が生産されていますが、日本はその約12%、3千万トンを生産しています。紙の原料となる木材パルプは、国産の木材の供給量は25% で、残り

の75% は海外からの木材と木材チップの輸入に頼っています。日本の森林はほとんど山に植林していますが、ウルグアイは広大な牧場の草原に木を伐採運搬する道をつけながら計画的に造林されていますので、コストも安いし、天然の森林を伐採破壊することもなく、理想的な造林環境があります。

それで、日本政府は20人のJICAの技術者をタクアレンボウの国立試験所に派遣し、ウルグアイの7人の技術者と共に、人工森林造林の為の研究活動を行い、ウルグアイの森林技術開発を支援してきました。この間に、必要とされた研究活動費160万ドルは日本政府が提供しました。この技術開発支援は継続されることが予定されています。今年の4月に、日本のJICAとウルグアイのLATU(国立技術研究院)との間で、新しい技術開発支援協定が結ばれる予定です。このような援助はウルグアイ国民からひじょうな感謝と尊敬をもって受け入れられています。

日本の石和田大使が感謝状を受けている写真が、ウルグアイの新聞に大きくのっていました。それを見て、うれしく思った人が多いと思います。